あなたが、私のリズムを少しずつ変えていく

止まっていて、動かなかった歯車が

少しずつ、動き出していった―




「まーちーっ」
「何ですか、先ぱ…由紀…」
「ただ呼んでみただけー」
「なんか最近、キャラ変わりましたよね」
「…何、真知、俺のこと嫌い?」
「言ってみただけです」


本当に、この人といると面白い。
まだ、「会長」とか、「先輩」と呼んでいた頃も、
私のことを唯一気にかけてくれる、変な人だった。
だけど、そんなあなたに惹かれていったんだ。



「真知、翔ん家遊びに行こっか!嫌…?」
「真鍋の家なんて嫌です」
「…じゃあ、俺一人でいってこようかなー」
「…どうぞ、ご自由に」
「…一緒に来てくれる?真知、俺のこと嫌い?」


さっきと同じ言葉なのに、なんだか憎たらしい。
でも、それ以上に愛しい―


「わかりましたよっ、そんなに言うなら行きます」
「真知、照れてる?」
「///!照れてなんかいません!単に熱いだけです!」
「今真冬だけど?」
「うーっ…!」



この人は、やっぱり変な人。

すぐに心を見透かされてしまう。

でも、そんなあなただから。

私を理解してくれるあなただから、私は愛しいと思える。




「雪、綺麗だね…」
「そうですね…」


空から舞い落ちる、昔は大嫌いだったモノも。

あなたと同じ名前だったから、好きになれたのかもしれない。



イジワルなときも、優しいときも、全てが、とてもとても―





愛しい






初めてのゆんゆんと真知真知な小話。
イジワルなゆんゆんとツンデレな真知が可愛くて仕方がないです。
愛でて愛でて愛でまくってます。